第185章 どうか私を助けてください

横尾皓は、湯呑みを握る手がぶるぶる震えだしていた。

あの狂犬の名を知らない者がいるか。まさか……本当に、死んでいなかったなんて。

「海乃、いくらなんでも脅しが過ぎるぞ。あいつはあれだけの重傷だ、死ななくても大ケガで身動きだって取れないはずだろ。今さら俺のことまで構っていられるか?」

南坂海乃は、ただ微笑むだけだった。その笑みが、横尾皓の腹の底をいっそう冷やす。

「まさか……黒谷優がこっちに? 海乃、お前が知らせたのか? 信じるか? こっちだって手段を選ばねえぞ! お前が俺のすべてを壊したんだ、絶対に許さない!」

ふと、その考えが頭をよぎる。あり得ない——そう思いたい。自分が放った連...

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